どうも、こんにちは。のぶです。
将来、製薬会社に勤めてMSL職に就きたいと考えている方からの問い合わせです。
読者の方も徐々に増えてきており、嬉しい限りです。
今回は、高校生の方からの問い合わせですが、しっかり将来を見据えて頑張っているのだなと関心させられました。
将来、MSL職を目指したいという方からの問い合わせです。
MSL職に就くために今から戦略的に進路を決めていかれることを望みます。
では、早速回答しようと思います。
大学はどこに行くのが良いか?
大学で行くと良い学部は、医学部・薬学部・看護学部が直結すると思います。
ただ、修士以上まで学位を修めておく必要があります。
将来は修士ではなく博士号まで必須条件として要求される可能性もありますので、そこまで見据えた方が良いかもしれません。
また、医師、薬剤師などといった資格を有するとさらに有利になると思います。
現時点でのMSLの要件を一度確認しておきます。
特に下の要件の太字部分が重要です。
以下は、日本製薬工業協会が2019年4月1日に発出したMA/MSLに対する基本的考え方から抜粋しています。
第 4 要件
会員会社は、以下の事項に留意のうえ、MSL の役割を果たすために必要な要件を規定する。要件の規定は、MSL が担当する疾患領域の最新の知見等に基づき、科学的観点での情報交換や意見交換を適切に行いうることを保証するものである。
要件を満たすためには、例えば医師、薬剤師等の医療分野での資格の取得または教育機関における医学、薬学等の自然科学分野 QA6での学位 QA7 QA8の取得が考えられる。
MSL は、MSL 活動に関連する規制等や社内基準または社内手順書等について十分に理解すると共に、担当疾患領域の医薬品等に関する必要な知識を習得している必要がある。
MSL は、MSL としての活動を開始するに先立ち、社内で定められたプログラムによる研修を修了する必要がある。また常に最新の知識を習得しておくために継続的な研修の受講が求められる。
製薬協 MA/MSL活動に関する基本的な考え方: メディカル・サイエンス・リエゾン(MSL)の活動に関する基本的考え方
特に、太字箇所のQ&Aも出されていますので、その点もさらに詳しく見てみたいと思います。
Q6 「自然科学分野」とは、どのようなものが該当するのか。
A6 医学、薬学、獣医学、歯学、看護学、臨床検査学、理学、工学、農学、心理学(医療や医学に関連する分野)等が挙げられる。Q7 学位を要件とする場合、必要とされる学位はどのレベルとすべきか。
A7 博士、修士、学士等、どのレベルの学位の取得を必要とするかは各社の判断に委ねられるが、少なくとも学士の取得は必須とすべきである。Q8 資格や学位の代わりにこれらに相当するレベルを設定することは可能か。
製薬協 MA/MSL活動に関する基本的な考え方: メディカル・サイエンス・リエゾン(MSL)の活動に関する基本的考え方
A8 社外医科学専門家と科学的議論が可能であることを保証しうるものであれば資格や学位以外での設定も可能である。ただし、科学的議論を可能とするためには科学的素養の習得が必須であり、そのためには社外または社内における体系的な教育プログラムの履修または定期的なコンピテンシーの確認が必要である。
ということです。
ただ、製薬協が出しているものと、各製薬会社が考えているMSLの要件には乖離がありますので、説明を加えます。
学位について、製薬協では学士でのOKとされていますが、ここ1、2年で各製薬会社でMSLになっている人は、博士号取得の方が増えています。
そして今MSLとして働いている人は、修士卒以上の方が大半を占めています。
つまり、2019年4月時点では、学歴は、修士以上で出来れば博士号取得を考えておいた方が良いでしょう。
次に資格です。これは、あれば良いという感じですね。
薬学部や医学部は6年間通うので、卒業したら修士卒の学位がもらえます。
これは先ほどお伝えした通りです。
そして、薬学部と医学部を卒業したら国家試験の受験資格が得られるので、国家試験を受けて合格したら資格がもらえます。
資格はあった方が有利でしょう。
私なら、薬学部をオススメします。ただ、私立は費用が高いです。国公立を目指すのが無難ですが、私立だからダメということはありません。
現に今MSLとして働いている人はほぼ私立大学出身ばかりです。
以前の会社でも今いる会社でもそうです。おそらく多くの会社で私立大学出身の方の割合が多いでしょう。
単純に国公立の入学・卒業者数は私立に比べて少ないことが影響していると思います。
私立大学出身でも製薬会社にMSLとして就職できるのか?どこの大学に行くべき?
私見ですが、私立に行くなら、特定の大学に絞った方がよいと思います。
伝統校に入学することをオススメします。
伝統校とは昔からある歴史の長い大学ほど有利かと思います。
なぜ伝統校なのか?というと、多くのOBが製薬会社に勤務しているからです。
OBのおかげなのか、どういう理由か詳しくは不明ですが、入社しやすくなる会社があります。
また、大学の卒業生がどこの会社に多く就職しているかも大学選定をする上で重要な要素となります。
各大学から製薬会社への就職率を必ず見ておきましょう!入学資料に就職先などの一覧が掲載されているはずです。
製薬企業によっては、学閥みたいなものがあります。つまり、ある大学出身者は有利に選考が進んだりしますし、偉くなれたりします。
これは国立だけに限りません。私立でもたくさんありますし、伝統的な大学ほど学閥のようなものがあります。
さらに、就職活動において選考が行われる上で、薬学部出身、慶応・早稲田出身者、旧帝国大学出身というかたちで分けられて、選考がされます。
ですので、製薬会社MSLを狙うなら、私立大学の中でも薬学部や慶応・早稲田クラスを狙うと良いと思います。
特に、慶応大学、早稲田大学、東京理科大学、東京薬科大学、明治薬科大学、京都薬科大学出身は就職するうえで有利な会社が複数あります。
他にもあるかもしれませんが、私の知る範囲なので、悪しからず。
つまり、上記の私立大学は、学閥というかOBが多く在籍している関係で採用が有利に働いている可能性があります。
しかし、原則、私立だろうと国立だろうと、製薬会社に利益をもたらすと判断された方は採用されます。
なので、上記の大学に当てはまらないからダメということはありません!
あなたの学生生活やこれまで経験から製薬会社に利益をもたらす人物であるとどういった点から判断されるのかですが、例えば博士号取得者なら、博士課程で行っていた研究がアピール材料になります。
自身の行っていた研究が、企業での研究開発の疾患領域、医薬品に関するものだと良いと思います。
英語ができる方が有利か?製薬会社就職には英語が必須!
製薬会社でMSLとして就職するなら、英語はほぼ必須です。
繰り返しますが、新卒でMSLとして入社できる方は、英語がかなりできるはずです。
なので、高校でも、大学でもどの時期でも良いので、留学を経験されていると良いと思います。
短期留学でも問題ないと思います。1年でもいけば全然レベルが違うと思いますので。
留学はしていなくても、英語が国内だけで上達することも可能だと思います。
その際は、英会話のオンラインスクールとかに通ったり、他にも英語を使ってボランティアなどしていて経験値があると良いかもしれません。
英語はほぼ必須になってきているので、習得しておかないといけません。
私も頑張らないといけないのですが、とにかく英語は今すぐに始めた方が良いです。
あとは、 TOEICも必ず受験しておいたほうが良いですね。
800点以上は獲得しておくと有利だと思いますので、頑張ってください。
以前、製薬会社本社勤務を狙うならTOEIC800点を狙えというのを記事にしましたが、お金に余力があって時間もあるようなら、短期間でTOEICスコアアップが可能なコーチングスクールがあるので、検討してみてください。
ちなみに、私は最近、スタディサプリをはじめました。神アプリですね。
体験記は後日書いてみたいと思います。
私は、TOEICで800くらいしかないので、900点超えを狙っています。
このアプリは、今キャンペーン中みたいですので、申し込みに良い機会ですね。
無料で1週間試せて、中学生・高校生の場合だと月980円みたいなので、余力があれば申し込みをしておいて損はないと思います。
実は、神アプリもコーチング付きのコースがあるみたいです。
つまり、コーチがついて勉強の進捗やらアドバイスをもらいながら短期でTOEICなどのスコアアップを目指すコースのようです。
モチベーションが保ちにくい、勉強を強制的に行って、短期でスコアアップしたい方には向きますね。
少し割高ですが、以下から申し込みが可能です。もしかすると私が以前紹介したスクールよりもコストパフォーマンスが高いかもしれません。
以下のコーチング付きのコースはキャッシュバックもされるので、今のキャンペーン期間の申し込みがお得です。
最後に
高校生で将来は製薬会社で働きたいと考えていること自体がすごいのですが、MSLに目をつけるあたりがもっとすごいかと思いました。
MSLは日本では比較的新しい職種なので注目されているのかもしれませんが、私は最初はMSLの価値がよくわかりませんでした。
最近になってようやくMSLの意義が理解でき始めましたが、良い職業だと思います。
もしMSLを目指される方がいれば、大学選択や就職対策まで何か情報があればお伝えできると思います。
今回の記事をまとめると、大学は就職率を調べること、なるべく伝統校で、大手企業など自分が行きたい会社にOBをたくさん輩出している大学を選ぶことです。
学位・学歴も薬学部が有利だと思います。医学部にいったら、医者を目指すのが良い選択かもしれませんが、ある一定数は臨床を経験したのちに製薬企業に就職しています。
医師免許を獲得したら、製薬企業ははるかに入社しやすくなるので、医学部に入って製薬会社勤務もありかと思います。
ただ、医師の場合は、臨床経験をもったうえで製薬会社に入る方が高待遇で迎え入れられると思うので、新卒よりは臨床である程度経験を積むことが得策に思います。
薬学部、医学部以外であれば、先ほど書いたように自然科学系の学部に入ることがよいと思います。
そこで出来れば博士号を目指して、最低でも修士を修了しましょう。
ご相談がご希望であれば、問い合わせフォームよりどうぞ。
ではでは、この辺で。