どうも、こんにちは。のぶです。
先日のリスファックスに厚労省の課長が、MSLによる情報提供、「顧客誘引性あるのでは」って記事がのっていました。
MSLが注目されていて叩きたいのだろうか、その言い分がよくわからないので取り上げてみます。
何となくで発言はされていないとは思いますが、あまり本質を捉えられていないのではないかと個人的には思ってしまいました。
実際に、体験したことがないとわからないところはあるのでしょうけど、発言には気をつけてほしいと思います。
では早速、何が気がかりなのか、書いていきます。
のぶは何を気にしているのか?
私が気がかりなのは、以下の発言です。
『MSLが臨床研究のデータに基づき、自社製品がもつ適応範囲の中でも、「よりこういう分野で有効性があるのではないか」、という説明をするなら、明らかに顧客誘引性がある情報ではないかと、今のところ考えざるを得ない」とのこと』
5月7日 RISFAX 記事より抜粋
そんなこと言ったら、有効性がありそうな領域に対してエビデンスとして証明されていなくて、そこにアンメットニーズがあって、そのニーズを満たす臨床試験を行うということもできなくなるんですか?と言いたいですね。
アンメットニーズを特定して、それに対して臨床試験を通じてニーズを満たしていくのがMSLなんじゃないかと思います。
有効性があるのではないかという仮説が成り立つが、先生はどう思うか?とか、エビデンスが必要か?とか、ディスカッションするのがMSLなんじゃないかとも思います。
医師も製薬企業も欲するデータであった場合、お互いの利害が一致するので臨床試験を実施することになり、それが結果として患者さんに還元されると思います。
そう考えると、よりこういう分野で有効性があると想定できるが、先生はどう考えるか?という問いかけ、ディスカッションするのはむしろ良いのではないかとすら思いますね。
厚労省の人は、MSLが顧客を誘引するような「提案」をするという前提でお話されているんじゃないでしょうか?
そんなプロモーションのような提案しますかね?MSLが。
するような企業もあるってことなんでしょうか。
まぁ、厚労省は製薬企業を信じれていないのでしょうね。
そんなことを思うと、残念な気持ちになりますね。
帝京平成大 白神先生がミクスで語っていたこと!
帝京平成大の白神先生はご存知でしょうか。
以前発覚した、大手製薬企業による臨床研究のデータ不正を利用した広告が繰り広げられ、社会的な問題となりましたよね。
この事例を受けて、「医療用医薬品の広告の在り方の見直しに関する提言」が出されました。
その際に、製薬企業の薬事コンプライアンスに関する研究班(研究代表者 白神誠)として、有名になったと思います。
このような不正があったことから、医療用医薬品の広告に関して、監視することが必要と考えられ、医療関係者による広告監視モニター制度が出来上がりました。
この制度にかんでいる先生ですかね。
さて、ミクスの記事を読んだ印象としては、白神先生は製薬企業の事情もある程度考えられているなということを思いました。
そして、企業が本格的にガイドラインに対応し始めるのが、10月頃に組織変革してからの本格始動だというようなことも書いてました。
また、きちんと情報の受け手、つまり医師や薬剤師などに対しても言及されていて、きちんと内容を理解できる人材でなければいけないというような発言もありましたね。
客観的に評価されているなぁという印象です。
そのうえで、やはり情報提供には十分注意しないといけないなぁと思いつつ、変な方向にいって必要とされる情報まで医師に届かない、
といった本末転倒なことが起こらなきゃ良いなと思います。
製薬企業は、情報提供ガイドラインと広告監視モニター制度にかなり怯えています。
なので、企業は無茶なことはしないでしょう。
だから本来のあるべき姿から遠ざかることで、MR、MSLが日本では不要な存在にならないように祈ります。
各社けっこう厳し目に見積もって、普段の情報活動をしているはずです。
最後に
今回は、MSLの情報提供に関して気になる記事が出ていたので、取り上げました。
かなり持論を展開してしまいましたが、MSLの存在が意義あるものになってほしいと思います。
MSLが臨床研究を主体的に実施して医療に貢献できればと願います。
どうかそれを妨害しないような制度設計、ガイドラインにしてもらいたいと思います。
一人が違反すると、他の人も同じようにみられがちですが、そうでない人も多く真剣にエビデンス創出したいって思って活動している人も多いです。
規制をすればするほど発展性が失われていく気がしてますが、
なんとか存在意義は発揮できるようにはいたいものです。
ではでは、この辺で。