どうも、こんにちは。のぶです。
読者の方から、アドバイザリーボードって何のために、何をするものなのか、問い合わせがありましたので、記事にしてみます。
アドバイザリーボードをやります、とMRの方に言っても、何それ?って言われることがあります。
それもそのはずで、MRの方がアドバイザリーボードを実施することはないです。
基本的には、本社のマーケティングやメディカルアフェアーズが実施することがほとんどだと思います。
では、どんなものなのかについて解説してみます。
アドバイザリーボードとは?
一言で言うと、医師を対象に、製薬企業が主体となって行うイベントのことですね。
よく「アドボ」って略して呼ばれています。
ただ、講演会や勉強会とは違います。
製薬企業が、複数の専門家を集めて、医学の専門的な意見を収集することをさします。
じゃあ、個別面談で得られる情報で良いんじゃないの?と思われるかもしれませんが、個人の見解だとかなり偏ったものも含まれてしまうことや、
複数でディスカッションすることでシナジー効果が得られるために集合形式で意見を収集することに意義があります。
念のために、個別アドバイザリーボードという形式もあって、その名の通り、かなりの重鎮であったり、どうしても個別に意見を収集したいケースに使用されます。
個別アドバイザリーボードと普段の面談は何が違うのか、という話にもなりますが、契約をした上で、実施するのが個別アドボですね。
アドボではどんな内容を実施しているのか?
例えば、ある疾患に対するアンメットニーズは何かを探るために、アドバイザリーボードを開催します。
もう少し具体的に言うと、高齢者では治療が確立していないが、その治療に対してどんな治療方法が良いのか、
自社製品含め他社の製品とどのように組み合わせていくのが良いのか?、用量は?、コース数は?、高齢者は何歳?、どんな疾患背景?などなどの観点から医師からアドバイスをもらいながら、アンメットニーズを特定します。
または、メディカルプランの立案をするために情報を収集したりします。
このアドバイザリーボードは、製薬企業がテーマを設定します。
なぜなら企業が考えるテーマを解決してこそ、意味があるからです。
いくら公正中立な立場で物事を行うとはいっても、営利企業ですからね。
テーマは設定するものの、内容は先生と打ち合わせをすることが多いでしょう。
どういった進行で行うのか、こういう仮説で先生方に問いかけてディスカッションしてもらう、というように。
また、一般的には、企業からプレゼンしてその内容に対して先生方にディスカッションしてもらうパターンと、
ある先生からプレゼンしてもらって、そのまま先生方でディスカッションしてもらう形式もあるでしょう。
で、メーカーは議事録をとる、みたいな。
内容は精査して、後日先生方から内容に間違いがないか確認してもらう、という感じです。
だいたい、時間にすると、120分とか180分くらいは拘束して、ディスカッションしてもらうんではないでしょうか。
参加いただいてディスカッションしてもらう先生の人数は、5〜10人未満であるパターンが多いと思います。
アドボで得られた情報は何に使われるのか?
先ほどのアンメットニーズを得るっていうのはメディカル特有ですよね。
一方で営業が実施した場合は、売り上げにつながる情報や、マーケティング戦略を立てるための情報を得たりします。
つまり、アドボはどこの部署が実施しても良いとは思いますが、目的やゴールが異なりますね。
それで、アドボで得られた情報ですが、メディカルの場合は、メディカルプランの作成やら、臨床研究の立案の際の情報に役立てたりします。
ただ、企業主導での臨床研究って難しい印象があります。
臨床研究法に引っかからないようならやりやすいのかもしれませんが、人員が必要ですよね。
例えば、観察研究なら実施できますよね。
ただメディカルだけで臨床研究を実施できるくらいの人員がいるのでしょうか。
できる会社もあるとは思いますが、MSLの皆さんの会社はどうなのでしょうか。
ぜひMSLのみなさんの状況を教えてください!
最後に
いかがでしたでしょうか。
アドボってなんなのか?という問い合わせもありましたので、お答えになっていれば良いです。
メディカルの仕事が少しずつわかっていただけると嬉しいですね。
最近は、未経験の方が転職されるケースが増えていますが、未経験の方にも理解できる内容で書いているつもりです。
それで、私としては、転職エージェントの方にもぜひ読んでもらいたい。
なぜなら、あまり理解できていない方が多く、それで案件を紹介こられても説得力にかけるというか、ただ単に案件の消化に走っていないか?と疑いをもつことがあります。
もちろんそうでないエージェントさんがいるのも存じていますし、真剣な方もいるのは知ってて言っています。
でも、もう少しMSLという職種を勉強して欲しいと思っています。
これだけネットも普及しているし、私以外にもMSLの情報発信している方がいるのでよく読んで勉強されることを期待しています。
でないと、未経験でMSLに転職したい人が正確な情報を得られないし、困っているという声をよく聞いています。
ぜひぜひよろしくお願いします。
ではでは、この辺で。