どうも、こんにちは。のぶです。
今回はMSLに要求されるスキルシリーズの第2回目です。
MSLの仕事シリーズでは8回目になりました。
記事内容は、私が自分の中で考えていることなので、
どのMSLにも当てはまるものではないかもしれませんが、
できるだけ一般化しています。
他の記事では、書いていない本当に重要だと思われるスキルを書いていきます。
一般的には、MSLに要求されるのは、高いサイエンス(院卒だとか)、
英語が話せるだとか、資格があるとか、
専門的なことをわかりやすく伝えるとか・・・
表面的なものや当たり前のことしか書いていないものが多いです。
ただ、実際にはMSLとして現場で、
医師とコミュニケーションしてアンメットメディカルニーズや
メディカルインサイトを収集することが重要な仕事の一つとなっており、
現場での医師とのコミュニケーション時に発揮しないといけないスキルです。
それは、面接では確認出来ませんし、医師との相性などによっても情報の収集レベルは
変わってくると思います。
今回は情報感度ということで、医師からの情報をどのように受け取るのか、
とってきた情報をどのように解釈するのか、
その辺について書きたいと思います。
情報感度とは?
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情報感度という言葉は、
「面談時に、医師からの情報をどのように理解・解釈するのか」、
「面談後、医師から得られた情報をどのように解釈するのか」、
を指しています。
読者のみなさんも色々な方にお会いしてお話を伺うことが日々あると思いますが、
人によって解釈がけっこう違うなって思った経験ありませんか?
例えば、製薬業界であれば医師に会って製品や疾患の話をしますが、
その際に、MSLと上司二人で医師に面談後、
面談内容を精査していると、お互い少し異なる解釈をしていることないですか?
面談の際に、医師から発せられる情報に対しての解釈は、
こんなにも人によって変わるのかと思い知らされます。
医師が意図していること、事実は確実に存在しますが、それが個人によって
解釈が変わるってことですね。
そんなに多くはないと思いますが、重要な情報が情報の受け取り手によって、
解釈が異なっていると困りますね。
先生からすれば、「そんなこと言ってないけど?」
となりかねないです。
情報感度を高めるには?
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すでに情報感度が備わっている人もいますよね?
情報感度が高い人って、要は、行間から情報を読み取ることができる人だと思います。
また、世の中には耳が良いと言われている人が10人に1人くらいいるらしいですが、
耳が良い方というのは、相手の感情まで音で聞き分けてわかる方で、
少しの言葉遣いの違い、息遣い、抑揚などから感情の変化などを読み取ることが
できるようです。
そういった既に情報感度を備えている人にフォーカスしても仕方ないので、
どうやったら情報感度を高められるかについて、私なりの考えを書きます。
そもそも人によって価値観が異なるので、解釈が変わるのは自然なことだと思います。
解釈が異なっても、新しい視点で物事をとらえられた・解釈できた、
という意味では良いと思います。
ただ、明らかに間違っている、変な意味にとっているということがあり、
それは是正しないといけないですけどね。
では、ようやくですが、情報感度を高める方法として私が考えるのは、
コミュニケーションの基本なのかもしれないですが、
先生が言ったことをもう一度確認の意味で、自分の言葉で聞き返す!
ということに尽きると思います。
全ての質問や回答に対してやっていたら変な人になってしまうので、
自分が分かっていないな、と思う場面で使用していくのが重要でしょう。
情報収集の面談パターンは2つある!?
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私は、情報収集をする面談のパターンは2つあると思っています。
以下のように、独自で考えたことになりますので、ご批判もあるかもと思います。
・仮説検証型面談
・メディカルインサイト収集型面談
(インサイトとは、潜在的なもので自分では十分に認識できていないニーズ・情報を指します)
,
<仮説検証型面談>
一つは、仮説検証型の面談による情報収集です。
ある程度、アンメットメディカルニーズが分かっている場合は、
MSL側で仮説を立てて面談することが有効と思っています。
ある程度事前に仮説を立ててパターンをつくり、シナリオに基づいた面談をすると、
シナリオ通りに情報が得られる、
もしくはそこから貴重な情報が出てくる場合があります。
仮説を立てて話を展開していくと、誘導している感じが出るため、
本来の相手の意図を抽出出来ていないのではないかと思うことがあります。
ただ、アンメットメディカルニーズというのは、けっこうわかりやすい形で
事前に分かっていることが多いので、
自分で仮説が立てられます。なので、仮説検証型の面談でも良いのではと思います。
<インサイト収集型面談>
一方、メディカルインサイトを得るための面談は、仮説検証型では得られないと思います。
仮説検証型面談はシナリオをつくりその通りに面談を進行していくものですが、
インサイト収集面談では、シナリオはなく、
先生の日常診療や研究を行ううえで気になること、悩みなどを中心に聞いていきます。
そうすると、先生の考える本音が聞けて、
そう言えば○○なんていうこともあるよね・・・のように
医師が潜在的に気づいていないことに、MSLとの面談で認識して、
ニーズが顕在化することがインサイト収集型面談だと思います。
3月8日の記事に書きましたが、インサイト収集を目的とした面談では、
面談時には、先生には鋭い質問をしない、
できるだけ心地よいと思ってもらい、本音を聞き出すという面談をすることが
重要です。
以下、質問力の記事を参照してください。
仮説検証型面談とインサイト収集型面談は、重なる部分もあって、
仮説検証型面談をしながらも、先生の潜在的なニーズが出てくることがあると思うので、
2つに分けなくても、一度の面談で2つのことができれば最高だと思います。
最後に
情報感度と、面談には2種類あるということを書かせていただきました。
お役に立つものでしたでしょうか。
私は、ほとんどの面談で仮説検証型を行っています。
その方が、面談の最後に医師がなぜこの人は面談にきたのか、
何をしに来たのかというのが記憶に残るため、MSLとしての訪問意義が
果たせると思います。
今回の面談スキルに関しては、
私自身が独自に考えたことなので、ご批判、ご意見あると思いますが、
何かあればぜひご連絡ください!
ではでは、この辺で。