どうも、こんにちは。のぶです。
最近、あるアカデミア出身の方からMSLへの転職の相談を受けておりまして、
面接対策のアドバイスなどを色々をさせていただきました。
その方が、無事にMSLとして内定を得られたとのことでご報告をいただきました!
おめでとうございます!
その方から、アカデミア出身者がMSLになってぶつかる壁に興味があるとのこと
でしたので、今回記事にしたいと思います。
アカデミア出身者がぶつかる壁は何か?
私自身アカデミア出身ではないので、正直どういったところが壁になるのか
わからないですが、あくまでも想像で書こうかと思います。
私自身も苦労したことも交えて書こうかと思います。
MRさんとの連携がうまくいかない
転職してMSLとして入社した場合、アポイントにて医師とお会いするわけですが、
そのアポイントの調整はMRさんが窓口となって行ってくれることがあります。
つまり、MRさんとはそれなりに良い関係を築いていた方が仕事がスムーズだ
ということです。これは、私自身はMR出身でもあるので、そこまで壁には
なっていませんが、やはり一部の方をみるとうまく連携がとれず、アポ取得が
難しくなっているケースをみます。
MRさんをたてるということを忘れてはなりませんね。あまり我が我が~という
姿勢を出しすぎると最初は大変です。ですので、丁寧に接して好印象を残すこと
が得策かと思います。もちろん、それ以外にも、MRさんは医師の情報をたくさん
お持ちであったりしますので、仲良くしていればいろいろと良くしてくれます。
MRさんに限らず社内では敵を作らない方が仕事はしやすいですけどね。
勝手に向こうが敵視してくるケースもありますが、好意を示しながら仲良くなる
努力をしましょう。
MSLは、MRさんを脅かす存在ではない、ということを知ってもらうのは重要です。
医師とのコミュニケーションがうまくいかない
コミュニケーションは、アカデミアの方だからとか、MRや開発出身だからとか
関係ないですが、医師への立ち回り方というのがあると思います。
やはり相手を気持ちよくさせるネタや、話の展開、まさにそれを聞いてほしかった
というような質問や学術ネタが提供できれば、喜ばれるのではないかと思います。
先生も気づいていないような点をこっそり、嫌みなく言えるようになれば、
すごいMSLなんだと思います。
上から目線で医師に教えてあげるという立場でいくと必ず失敗しますので、
要注意です。基本的にはMSLだろうが、開発だろうが、研究者だろうが、
医師は製薬会社にとっては、顧客であって、
顧客が頼んでもいないようなことを次から次に教えるなんてことは、
やってはいけないと思います。
医師はかなり忙しいうえに、その時間をわざわざ割いてお会いして頂けるの
ですから、その時間を無駄なものにならないように努力する必要があると
思います。
臨床研究が何なのか、データをきちんと解釈できているかを自問自答はした方がよいと思う
基礎研究でこれまでやってこられたということだと思いますので、
基礎論文の理解や、ノウハウ的なものは分かっておられるかと思いますが、
医師が興味があるのは臨床研究の話題であったり、臨床のデータです。
基礎研究で培った力はかなり活かせると思いますが、臨床データや臨床研究の
話題には強くなっておいた方が良いですね。
観察研究とは、医師主導研究とは、臨床研究法とはなどなどいろいろありますが、
基礎的なことから応用的なことまで理解できるよう勉強した方が良いかと思います。
私も修士のときはウェットラボでゴリゴリ薬学の研究をしていたわけですが、
MRになってから臨床データばかりで、つまらなかったです。
最初はその臨床データをみて、結果が出るのは当たり前とか思っていましたが、
その臨床研究・試験の仕組みや方法論的なことを学ぶと試験の解釈レベルが
変わりました。つまり、根本から学ぶことが重要と思います。
ただ、最初からそこを目指すのは大変ですので、徐々にで十分だと思います。
データをきちんと解釈することで伝えられる内容も変わりますし、データの
意味合いが変わってくる場合もあるので、きちんと解釈できる力は重要です。
大手だと研修などあるかと思いますので、だれか教えてくれる方がいるなら
しっかりと教わった方がよいと思います。
研修もなくMSLになるとかなりキツイと思います。たまに研修もせずMSLに
なられた方をみますが、データの解釈や説明が、ほかのMSLと比べてまるっきり
レベルが違うなんていう光景をみたことがありますので。
もちろん個人の努力だけで成長されてしまう優秀な方もいますので、一概に研修
が必要とはいえませんが、私のようなものには勉強になることばかりでしたので。
ですので、自分は普通だなと思う方には、ぜひ積極的に研修や勉強をした方が
良いと思います。
会社という組織になかなかなれない
アカデミア出身ですと、やはりけっこう特殊な環境下にいらっしゃったものと
想定しています。私も大学院のときは、心地の良い環境で研究をしていたので、
会社における制約とか、人間関係、上下関係などが面倒でたまりませんでした。
今でもそうですが・・・
まぁ徐々にこういった関係性も壊れてフラットな組織にはなると思いますが、
会社ってある意味不思議な環境だなと思っています。
会社は会社で良いところもたくさんあるかと思いますが、友達同士ということ
でもなく、一定の距離間を保ちながら、それなりに仲良く、時に厳しく接する
という環境なので、まぁ合う人には合うと思いますけど、そうでもないと思う
人もいますよね。
ということで、取り留めのないことを書いてしまいましたが、アカデミアとの
ギャップがあって、会社になじむのに少し時間がかかるのかなと思ったりします。
ちなみに私も転職を何度もしますが、転職のたびに職場環境になれるのに時間を
要します。ただし、その職場によります。最短だと1か月で慣れますし、難しいと
半年以上かかったりもしますよね。まぁ、環境により次第なので、特に気にせず
ひたすら頑張る感じですね。といっても、今はコロナなので、在宅勤務のところ
が多いと思います。同僚と会えないということが良い面もあれば、デメリットも
あると思いますので、極力皆さんとコミュニケーションをとるように心がけるのが
重要かと思います。
アドバイスをするとしたら?
アドバイスするなら、あまり最初から意気込みすぎないことですね。
そんなに最初から気張ってやりすぎない方が良いです。ほどほどに頑張るくらい
でちょうどよいです。周囲の人はもちろん頑張りをみていると思いますし、期待
もしていると思いますが、空回りして変なことになるよりかは着実に1歩ずつ、
堅実に物事を進める方が安心感があります。つまり、最初から大きな成果とかを
求めない方が良いです。これ、本当にそう思います。
あとは、皆さんと調和をする、仲良くするということですね。なるべく色々な方
と積極的にかかわっていくことと、丁寧に接することが重要かと思います。
アカデミア出身という強みはあるものの、それをひけらかすわけでもなく、
知らないものは知らない、教えてください、という素直な姿勢が大事かと
思います。
MSLとして活動がはじめられるように、勉強をしてキャッチアップをする、
同僚の役立つ内容を知っているようであればそれをシェアするなどしていれば、
徐々に周囲の同僚に溶け込んでいくと思います。
最後に
企業は初めての経験になるかもしれませんが、リラックスして、挑むの良いのか
と思います。何でも経験してみないとわからないので、とにかくチャレンジです。
ただし、節度をもって、周囲とうまく仕事ができるようになるまで小さな一歩を
重ねていく、徐々に成果を出す、本当は3か月とかで何か成果が出せればよいと
思いますが、MSLの場合最初に研修が入りますし、難しいと思います。
フィールドにでて、3か月でこれは成功できたという面談なり、何か重要な情報
などが手に入れば十分だと思います。
ではでは、MSLとして頑張ってください。応援しています。
今回はこの辺で。