どうも、こんにちは。のぶです。
今回は、GSKのMSL職について書いてみたいと思います。
こちらも社員インタビューの記事がありましたので、参照しながら書こうと思います。
他の製薬会社のMSLとは、実施している仕事内容が違うような気がします。
GSKにおけるMSLの仕事とは?
2018年時点での社員インタビューによると、
GSK JapanではMSLチームが本格的に立ち上がったのは5、6年前のようです。
つまり、2012〜2013年に本格始動したのでしょう。
GSKはメディカルアフェアーズ部門が単体の組織として存在するというよりも、
開発本部の中にメディカル・アフェアーズ部門があるようです。
メディカルアフェアーズ部門の中にはいくつか職種があります。
今回は、メディカル・アフェアーズ部門に所属するMSLについて考えます。
まずは、各社共通ですが、MSLは製品・疾患に関するエビデンスや専門知識を有することで、
KOLに対して医薬品情報・安全性情報を伝える役割と、
KOLからのアンメットニーズやメディカルニーズを収集して社内の関係部門に伝達する
2つの役割を担っているようです。
ほかにも、KOLなどからの質問への対応も実施しているようです。
リクエストがあれば訪問して回答するのでしょう。
また、グローバル企業なので日本から吸い上げたアンメットメディカルニーズを本国の本社に伝え、
グローバル・スタディとして大規模なエビデンス創出に関われるチャンスがあります。
これもグローバル企業ならあり得ることですね。
当然グローバルとのテレビカンファレンスでのやり取りにより、
日本のニーズを伝えることになるので、英語は必須ですね。
ただ、この業務はMSLはやらない可能性があります。
英語に関しては海外論文をスムーズに読解できる英語力が求められるようなので
ビジネスレベルでの英語力、つまり会話などまでは求められていなさそうです。
学会参加による学術情報の収集・レポート作成も業務になっています。
アドバイザリーボード(KOLからメディカル戦略などにアドバイスをもらう会合)はMSLが主催します。
アドボは、各社それぞれですね。
他社は、メディカル戦略部門(メディカル・アフェアーズ)が実施しているところがあります。
講演会でのスピーカー業務って言うのが、特徴です。
私も以前は講演会の前座で20〜30分くらいMSLから講演するというのを経験しました。
GSKもこの業務もやっているみたいですね。
最近ではあまり聞かないのですがまだ色々な企業で実施しているのでしょうか。
あとは、講演会のスライドレビューがあります。
KOLなどの演者の作成したスライドについてもサイエンスの観点からレビューするのでしょうね。
余談ですが、MSL職の業務ではない可能性が高いですが、
社員インタビューからは市販後臨床試験の計画や実施も行っているようです。
おそらくメディカル戦略(メディカル・アフェーズ)部隊や臨床研究オペレーション部隊の仕事でしょう。
GSKでの特徴的な業務は?
製品に関わらないかたちで、医療への貢献を考えているようです。
具体的には、2014年から「GSKジャパン研究助成」というのを開始し、
医学・生命科学および関連する科学の領域における若手研究者を支援する制度を
はじめたみたいです。
また、2016年には「GSK医学教育事業助成」を開始したとのこと。
この内容は、医療関係者の知識・能力の向上を目的として、
医学関係学会や医会が製薬企業とは関わらず、独自に企画運営する
医学教育事業に対して、GSKが助成するしくみをつくったようです。
どちらも、資金援助ということなのでしょうか。
いずれの事業も長期的にコミットしたいとのことでした。
医療関係者や研究者にとって、有効活用したい良い制度ですね。
さらに、希少疾患への取り組みにも力を入れているとのことです。
ただ、今となっては希少疾患は各社手を出していますし、
ベンチャーが多く立ち上がっており、特徴とまでは呼べないでしょう。
ただ、希少疾患の医薬品を数多く開発してきたという点では、
他の大手企業より先を進んでいるのかもしれません。
大手はここ最近、希少疾患に取り組み始めたばかりだと思いますので、
歴史の長さという点ではGSKが優れるという意味かと思います。
GSKのMSLとして働く人!バックグラウンドは?
私が調べる限りでは数人の方の経歴がわかりましたが、医師が複数所属しているようです。
ただ、医師以外の方がどういった方なのか気になるところかと思いますので、
そちらをまとめてみます。
お一人は、研究とマーケティングを経験した方のようです。
両者の経験がMSLに活かせると感じ、メディカル・アフェアーズ部門に異動したとのことです。
もう一方の方は、理系学部卒で、その後MBAを取得された方も所属しているようです。
つまり、修士卒という学歴でしょう。
GSKのMSLとしてどのような人を求めているか?
生命科学の研究者や製薬メーカーの臨床開発・研究職など、
サイエンス・メディカルのバックグラウンドを有する方を求めているようです。
これは、どこの会社も同じかと思います。
また医師などとディスカッションする経験が3年以上必要と求人票に記載があります。
さらに、プレゼンテーションスキルを有するということも必須要件のようです。
ちなみに、私はGSKを受けたことがありますが、プレゼン面接がありますので注意してください。
プレゼン面接対策は、以下の記事で書きました。
また、研究者のバックグラウンドがある人でも臨床的思考がある人が望まれそうです。
インタビューからの引用ですが、
『例えば実験を続ける中で、「もっと患者さんのためになりたい」
「自分の専門領域や可能性を広げたい」という想いを持っている方だと、
MSLへ挑戦する大きなモチベーションになるのでは』と考えているようです。
さらに、対人対応能力、調整力ということも求められています。
研究者の方がMSLにチャレンジする場合、
少人数のチームで仕事をする時とは異なる多人数のチームと協力して仕事をする必要があり、
多人数との対応・調整する「コミュニケーションスキル」が必要になります。
現時点でコミュニケーションが不得意でも
上手になりたいという意欲がある方なら受け入れる準備を整えているようです。
インタビュー記事からは、強力なコミュニケーショントレーニングを用意しているとのことです。
どんなプログラムなのか、気になりますね。
強力なコミュニケーショントレーニングって何?・・・笑、と正直思ってしました。
転職した人には良いな、と思ったプログラムなのですが、
入社後は一人ひとりにスーパーバイザーが付き、コミュニケーション戦略やニーズ発掘をサポートしていただけるようです。
こういうサポートがあるかないかは、転職者にとって非常に重要ですね。
素晴らしいサポートと思います。
どうやらラインマネジャーがコーチングスキルを身につけていて、
日常的にメンバーのコミュニケーションに対するフィードバックを行っているようです。
GSKのメディカルのトップの人は、コミュニケーションスキルを高めるには、
日頃のフィードバックが重要だと考えているようです。
本人の努力次第でMSLとして必要とされるコミュニケーションスキルを伸ばせると考えている会社です。
メンバーからしたら、日々コミュニケーションが取れるので良いと思います。
こういった環境は働きやすい、働くのに良い会社じゃないかと思います。
こういうメンバー同士や上司とのコミュニケーションって、
上司から積極的に促してくれると周囲とも比較的早く仲良くなれたり、
職場環境に馴染みやすくなると思うので、非常に良い取り組みだと思います。
生え抜きの人ばかりで構成された組織だと、
今いるメンバーだけでグループが出来上がっており、
新規で入ってくる人への配慮や経緯が欠如している組織が見られます。
はっきり言って、そんな組織は脆弱だし、終わっていると思います。いつか衰退します。
また、メディカルのトップの方のメッセージで研究者の方に向けたメッセージがありまして、
「企業に入社すると環境が大きく変わるから、GSKに入るポジティブな理由を持ってきて欲しい」
とのことです。
GSKはさまざまなキャリアパスを選べる会社だということなので自分が何をやりたいのか、実現したいのかを自分自身で考えて欲しいとのこと。
そして短期的・長期的なキャリアパスを見据えながら自分らしいキャリアを築いて頂きたいようです。
「もちろんMSLやメディカル・アフェアーズのスペシャリストとして活躍し続けたい方は大歓迎です。」
というコメントでした。
キャリアも選べるフレキシブルさがあるのであれば、良いですね。
実態については、GSKの色々な社員に聞いてみたいところですが。
最後に、海外論文をスムーズに読解できる英語力が求められています。
最後に
いかがでしたでしょうか。
GSKのMSLは、転職者に優しい会社かもしれないですね。
今度社員の人を見かけたら聞いてみたいです。
GSKのMSL業務は、ほぼ他社と同じかと思いますが、いくつか特徴がありました。
MSL業務ではないものの、外部(研究者など)への資金提供的な業務は特徴ですね。
この中には、医師主導研究への資金提供も含まれるのでしょうかね。
また、MSLがどの程度関わっているのかまではわかりませんでした。
特徴を踏まえて、転職を検討されてみてはいかがでしょうか。
ではでは、この辺で。
次回も違う企業を取り上げてみようと思います。
今回は、以下の記事を参照に書きました。
https://careercarver.jp/contents/job/jb0100/