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【企業研究】サンバイオ!次のPh3治験の成功確率を考えてみた!

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どうも、のぶです。

今回は、サンバイオの夢の新薬、SB623の治験成功確率について考えながら、MSLとして転職ができるのか、考えてみたいと思います。

最近、色々な転職エージェントとお話させていただく機会があり、バイオベンチャーのMSL案件も複数あることに気づきました。

今後は、バイオベンチャーの時代と思っていますが、

その中でも、抗体医薬の次世代として再生医療、つまりサンバイオのような会社が注目を集めていくと思います。

次世代は、バイオベンチャーがどんどん立ち上がり、メガファーマとの提携やメガファーマによる買収にて、バイオベンチャーが活況を示す時代であると思います。

治験の考察をする前に、バイオベンチャーへのMSL転職について少し紹介します。

MSLの募集がかかっているバイオベンチャー!

2社の案件を聞きました。

・サンバイオ

・セルトリオン

・もしかすると今後ソレイジアが来るかも!?

ということで、今回はサンバイオについて書きます!

サンバイオはご存知かもしれませんが、慢性期脳梗塞の適応取得のために、Ph2bが行われておりましたが、先月、主要評価項目の未達が報道され、株価が暴落したのは記憶に新しいと思います。

そんなところで、MSL募集しているの?って感じですが、正確には少し前まで募集していました。今は募集を一旦取りやめしています。

でも重要なメルクマークとして、MSL募集が始まるということは治験が成功した、もしくは成功する確率が高いということの証でもあります。

少し前というと、Ph2bの結果が発表される前まで、昨年末くらいは、MSLのマネージャーとMSLがそれぞれ募集かかっておりました。

さて、このままサンバイオは、チャレンジをやめるのかと思ったらまだまだチャレンジを行うようです。

現在行っている外傷性脳損傷の適応取得を目指して治験が行われています。

では、本題の治験の成功確率は?が気になりますが、

私なりに考察してみたいと思います。

現在のサンバイオの開発状況

まずは開発状況です。

・慢性期脳梗塞:米国でPh2。この治験結果が今回発表になった。詳細データによっては、やり直す可能性があるとのこと。ダイヤモンドの取材で森社長が答えられています。

・外傷性脳損傷:日米共同治験、Ph2。この治験ののちにPh3を実施する予定とのこと。2020年1月期に日本で承認申請する予定で治験をすすめるようです。

慢性期脳梗塞の治験Ph1/2a結果は素晴らしかった!

以下、サンバイオ社が公表しています。

「脳梗塞発症後約2年を経過して腕が上がらない、歩けないといった運動機能障害を抱えた患者さんのSB623投与後の経過です。上がらなかった腕が上がるようになった、車椅子の方が自力歩行できるようになるなど、運動機能の改善が見られました。」

サンバイオ社のホームページからの引用

http://www.sanbio.jp/index.html

ちなみに、これまで公表されている米国の治験結果からは、重大な合併症や副作用の報告はないとのことです。

初期段階の治験でかなり良い成績を残していたようですが、規模が大きくなると失敗することが多いですね。

素晴らしいとしか言いようがないですね。

ちなみに、話題は今回の慢性期脳梗塞対象のPh2b試験結果に戻りますが、

本治験の結果が、主要評価項目の未達成=治験失敗ではありませんので、ご留意ください。

再生医療等製品に関する早期承認制度は、承認条件を付することで、認めることがあるようです。例えば、処方できる施設を限定する、市販後に追試験を課すといったものです。

早期承認制度は、有効性の推定ができて、忍容性・安全性が担保されれば申請が認められる可能性がある、とPMDAの方の個人的見解があります。

慢性期脳梗塞と外傷性脳損傷はどんな疾患?

慢性期脳梗塞とは?

先日失敗した慢性期脳梗塞の患者を対象にした治験では、米国でのPh1/2aにて、運動機能改善が見られたという結果をもとに行われたPh2bです。

患者数は、800万人以上います。年間100万人以上が罹患しています。

脳梗塞は、原因の一つとして、心房細動による血栓が脳血管までとび、詰まらせてしまい、血流が巡らずに神経細胞等の死がおこり、神経障害がおこり、それが運動機能に悪影響を与える疾患です。

他にも高血圧、糖尿病、高脂血症などの動脈硬化(血管が硬くなる疾患で血流が滞る)なども原因のようです。遺伝も関連するというものありました。

端的に言うと、脳の動脈閉塞によって引き起こされる、脳血栓症の事をメインでいうようです。

また、慢性期というのは発症から6ヶ月以降を指します。

慢性期の治療は、現在は、リハビリか再発防止薬の服用のようです。つまり、サンバイオのSB623のターゲットは、治す治療はない領域が、ターゲットになっています。

慢性期外傷性脳損傷とは?

外傷性脳損傷は、500万人の患者数。そして年間30万人以上が罹患しています。

脳損傷というのは外的な衝撃によるもの、つまりスポーツ、交通事故、転落事故などによる頭部への強い衝撃が原因のようです。外からの衝撃・力によって脳組織の破壊された状態が「外傷性脳損傷」です。

頭部外傷は、大きく3つに分けられ「頭蓋骨骨折」「局所性脳損傷」「びまん性脳損傷」に分類されるようです。

これら全て、脳の神経細胞の軸索というところが傷つくと、外傷性脳損傷が発症します。

また、慢性期は、受傷から12ヶ月以降を指します。

治療は、リハビリのみです。こちらも、慢性期の治療をターゲットにしており、アンメットニーズの高い領域です。

まとめ

ということで、脳梗塞と脳損傷の発症原因は違うようですが、同じ神経細胞が関わっている、ということになります。

また両疾患ともに治療が限定的であり、予防、改善はほぼ見込みがないところをターゲットにした治験を組んでいます。

慢性期外傷性脳損傷対象の治験は成功するのか?

成功するかどうかは、この薬について知る必要がありそうです。

ということで、この細胞薬について紐解いてみようと思います。

脳梗塞後、脳損傷後の神経細胞の軸索再生というのが、損傷後の脳組織を再構築するのに、重要な役割を担っているようで、運動機能の回復とも関連すると言われています。

さらに、治験薬の幹細胞は、局所麻酔で頭蓋骨に直径約1センチの穴を開けた後、注射針で脳の損傷部の周辺に注入される。つまり、かなり侵襲性が低い、患者にとってメリットが大きいですね。また、他人に由来する細胞だが、免疫抑制剤は必要なく、手術後約1週間で退院できるということで驚きです。

サンバイオは、細胞薬(幹細胞)を対象患者の脳に直接移植することで、治療効果を発揮します。

細胞薬は、細胞をヒトから採取して、それに遺伝子導入をして大量培養しているみたいです。

細胞薬は、患者本人の細胞を採取して自分に戻す自家移植と、他の健康な人から細胞を採取して患者本人に移植する他家移植に分類されるようです。

自家移植は、細胞処理の手間と時間がかかることが問題です。一方で、他家移植は、量産化が可能なようで、費用削減でメリットがあるようです。

多発性骨髄腫、白血病やリンパ腫でよく行われる移植であれば、GVHDという免疫拒絶反応が問題になるようですが、

この細胞薬は、本薬は免疫抑制剤が不要なようで、それもメリットみたいです。通常の血液がんであれば、他家移植する場合、必要です。

この細胞薬で本当に起こらないのか、不思議で仕方ないです。拒絶反応は、治験段階で例数が少ないからまだ未検知なだけではないかとも思います。

もし間違っていれば、ご存知の方ご指摘ください!

あと細胞がうまく生着しているってことですね。これもすごい。生着とは、損傷した部位に細胞がうまくくっついている、ということです。

本当に、全員にうまく生着しているのか、どうなっているんだと思います。

もう少しデータを見てみたい!

私の疑問は以下です。

①Ph3治験の対象アームをどのように設定しているのか、何にしているのか、です。設定していないこともあり得るのでしょうか。今後始まるPh3の試験デザインがわかりませんでした。

②このSB623の効き目が、疾患によって異なる可能性もありますよね。患者のバックグラウンドによっても変わる可能性があります。となると、どんなヒトならこの細胞薬がうまく導入されるのか、変わってきます。

③次に、Ph2治験では、幹細胞の投与量を250万個、500万個、1千万個、ゼロ-の4グループに分け、運動機能がどの程度回復するかを1年間追跡調査しているようです。この投与のタイミング、量、回数が重要になってきそうな気がしています。どういった治験内容なのか気になります。

②と③の疑問点は、Ph2bの脳梗塞患者のデータを紐解くと見えてきそうですが、まだ未公表です。

データをみて、外傷性脳損傷の治験に何か活かされたりするのかなぁと個人的には気になるところです。

どうやってSB623細胞薬は効果を発揮しているのか?

メカニズムは以下のもののようです。複合的な作用機序を有する薬です。

・神経細胞をつくる

・血管をつくる

・神経細胞をまもる

・炎症を抑える

簡単には、上記のようです。

上のような機能をもつSB623がバイオブリッジの形成をするようです。

どういうことかと言うと、

損傷部位にSB623が集積し、損傷部位をSB623が埋め合わせ、道筋をつくってあげ、自身の神経細胞が神経細胞の必要なところまで到達できるように補助しようということです。自身の神経細胞と、損傷部位までの橋渡し細胞としてSB623が機能するようです。

ちなみに損傷部位において、自身の神経細胞が増殖してSB623のように機能するということはできないみたいです。

また、阪大の治験責任医師である脳神経外科 中村先生のコメントを発見しました!

「投与した幹細胞はしばらくすると消えるが、注入後に栄養因子を出し、脳内の神経幹細胞を活性化させて神経のネットワークをつくっているのではないか」

と、おっしゃっている記事を見つけました。

最後に

今回は、サンバイオについて書きました。

外傷性脳損傷の治験はうまくいって欲しい。そして次の治験につながって欲しいと心から思っています。

ちょっと今回の内容は図がないと、理解が難しいところがあると思いますが、

投資家向けの資料が非常にわかりやすくまとまっていますので、参照にされると良いと思います。

http://www.sanbio.jp/ir/news.html

また治験結果が出た際には、データを見て解釈してみたいと思います。

ではでは、この辺で。

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