どうも、こんにちは。のぶです。
さて早速ですが、Incyte社の情報から何が読み解けるのか、探ってみようと思います。
なぜ、Incyteを最初に選んだかというと、最近、メディカルの求人募集がかかっているようでしたので、興味がわきました。
個人的にも魅力のある会社だなと思っていますので、取り上げてみたいと思います。
インサイト・ジャパン ホームページ
https://www.incyte.jp/who-we-are/biopharmaceutical-research
Incyte社は日本法人を有するグローバルなバイオ医薬品企業です。
米国発祥のバイオ医薬品企業のようで、プロダクトも豊富にありました。
では、さっそくどんな会社か見てみましょう!
急成長を遂げるバイオ医薬品企業!
投資家向けプレゼンテーション資料 抜粋
https://s21.q4cdn.com/114423841/files/doc_presentations/corporate/2020/12/INCY_Corporate-Presentation_Dec2020_Final.pdf
急速に拡大を遂げている企業のようですね。
ということは、豊富なパイプラインとその開発の成功を物語っているといえるのではないかと思います。
開発品のポートフォリオ
投資家向けプレゼンテーション 資料
https://s21.q4cdn.com/114423841/files/doc_presentations/corporate/2020/12/INCY_Corporate-Presentation_Dec2020_Final.pdf
まず、承認された薬がすでに7製品あるということです。
この点は、製薬企業として持続的に成長を遂げられる資金源があるということで安心材料の一つになるのではないかと思います。
製薬・バイオ産業は研究開発費に莫大な費用をかけていることで有名ですが、
7製品あれば、研究開発費として投資できる資金があるということが良い点かと思います。
Incyte社 投資家向けプレゼンテーション資料 抜粋
https://s21.q4cdn.com/114423841/files/doc_presentations/corporate/2020/12/INCY_Corporate-Presentation_Dec2020_Final.pdf
御覧のように、Q3だけでみても成長率と収入が+15%以上と、驚異的な収益をあげているように思います。
さらに、今後、マーケットの大きな日本に進出して売り上げを拡大するということを考えると、良い投資先のようにも思います。
次に、ポートフォリオの情報です。
OncologyとDermatologyがあって、Onlcologyでは多様なプロダクトということで、血液がんと固形がんがカバーされています。
血液がんがカバーできているのは良いですね。
なぜなら、血液がんはまだまだマーケットが残っているためです。
血液がんの中でも白血病とリンパ腫における薬剤は、従来の化学療法から中々進歩せずに、
従来の化学療法でとどまっているものが多く、アンメットメディカルニーズの高い領域です。
そういった領域では、FDAから迅速承認が受けられたり、P2規模の試験結果で承認が得られる可能性があります。
つまり、ほかのアンメットニーズの高くない薬剤(例えば、生活習慣病などの薬)よりも、はやくそして確実に承認されて、世の中に出てくる可能性があります。
今回の血液がんの薬剤であるTafasitamabは、DLBCL(リンパ腫)の薬剤です。
DLBCLは、既存化学療法から治療はたいして変わっておりませんが、現在は再発難治例対象にCAR-Tが承認されており、
1次治療ではなく再発難治例を対象として薬剤開発であると、競合が多くなる可能性があります。
ただ、なかなか治療が変わっていない=開発が難しい領域なので、開発に成功するとけっこう利益は大きいと思います。
Tafasitamabは昨年の8月にFDAから迅速承認されてました。
ちなみに、多発性骨髄腫はレッドオーシャンの市場なので、プロダクトがあってもかなり有望でないと、厳しい戦いです。
その点は十分にご留意を。
あとは、抗体薬をもっている点でしょうか。
抗体薬は世界中の企業が注目している技術かと思いますが、Bispecific抗体とよばれる薬剤も保有しており、期待されます。
Bispecific抗体で有名なのは、中外製薬が創生したエミシズマブですね。
会社の規模感と働く従業員は?
グローバルカンパニーであり、14か国にて展開しているようです。
18年の歴史があり、けっこうしっかりした会社であるという印象です。
また、従業員の半分以上が研究開発者だということです。
この点がけっこうポイントかなと個人的には思っています。
1600人以上の社員がいて、その半分以上である800人以上が研究開発者ということです。
私も最近思うのですが、人員としては、研究開発者メインで、あとはプロダクトを世に送り出すまでに必要な人員が最低限いれば問題ないと思っていて、
世に出てからの製品の付加価値を高める部隊もそこまで数は不要ではないかと思います。
ですので、ある意味理想的な人員配置なのかもしれません。
OncologyとDermatologyの2本柱!開発状況は?
投資家向けプレゼンテーション資料 抜粋
https://s21.q4cdn.com/114423841/files/doc_presentations/corporate/2020/12/INCY_Corporate-Presentation_Dec2020_Final.pdf
すでに、Oncologyの複数製品とDermatologyの1製品が臨床試験の後期フェーズに入っていますね。
ポートフォリオを見ましたが、けっこう良い感じで承認がとれてきそうな気がします。
まず、Dermatologyの製品であるRuxolitinib creamは新薬の承認申請を出したようですので、あとは無事に承認がされるのを待つかたちです。
OncologyはFDA decisionがDLBCL(リンパ腫)の1製品、残りはまだEarly phaseの臨床試験です。ただし、P2の結果が期待されるものが3本あります。
そのほかの領域ではPhase 3試験が2本走っているので、期待ですね。
これらすべての製品について解析は難しいのですが、
全体的にみて、複数の試験が走っているのと、アンメットニーズのところでの製品開発がされていると思うので、有望な会社かと思います。
最後に
Incyte社を紹介してみました。
非常に魅力的な会社かと思いますが、すでに会社の価値としては高いものなのかもしれません。
最後に、自分がこの会社に転職して働いてみたいかどうか、この点も評価してみようと思います。
個人的には、10点中8点です!
ということで、けっこう評価高めです。あくまでもプロダクトという点で見た場合ですが。